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アスタチン

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ポロニウム - アスタチン - ラドン
I
At
Uus
At-TableImage.png
一般特性
名称, 記号, 番号 アスタチン, At, 85
分類 ハロゲン半金属
, 周期, ブロック 17 (IVB), 6 , p
密度, 硬度 no data
単体の 暗金属色
原子特性
原子量 [209.9871] u
原子半径 1.45 pm
共有結合半径 127 pm
VDW半径 no data
電子配置 [Kr]4f14 5d10 6s2 6p5
電子殻 2, 8, 18, 32, 18, 7
酸化数酸化物 -1, 1, 3, 5, 7
結晶構造 no data
物理特性
固体
融点 575 K
(302 , 576°F)
沸点 610 K
(337 ℃, 639 °F)
モル体積 no data
気化熱 114 kJ·mol−1
融解熱 40 kJ·mol−1
蒸気圧 no data
音の伝わる速さ no data
その他
クラーク数 no data
電気陰性度 2.2 (ポーリング
比熱容量 no data
導電率 no data
熱伝導率 1.7 W(m−1·K−1)
イオン化エネルギー 920 kJ·mol−1
 (比較的)安定同位体
同位体 NA 半減期 DM DE/MeV DP
210At {syn.} 8.1 時間 ε
α
3.981
5.631
210Po
206Bi
211At {syn.} 7.2 時間 ε
α
0.787
5.982
211Po
207Bi
注記がない限り国際単位系使用及び標準状態下。

アスタチン(Astatine):原子番号85の元素元素記号Atハロゲン元素の一つ。いくつかの(約30の)同位体が存在するが、安定同位体は存在せず半減期も短いため、詳しく分っていない部分が多い。

目次

[編集] 歴史

アスタチンはメンデレーエフによって「eka-ヨウ素」として予言された。1940年、アメリカのカリフォルニア大学バークレー校でセグレ等によりビスマス209にアルファ粒子を当てて、アスタチン211が初めて作られた。ギリシア語の不安定というastatosが語源。発見当時、この元素はアラバミン(元素記号Ab)と呼ばれていた。

[編集] 特徴

アスタチンは壊変系列中の短寿命生成物として存在する元素で半減期が短いのが特徴である。従って、実験している最中にどんどん崩壊して他の元素に変わっていくため、その詳しい化学的、物理的性質は分かっていない部分が多い。融点は302℃、沸点は337℃(アスタチン210のものと思われる)である。

昇華性があり、に溶け、ヨウ素に似た化学的性質を持つがビスマスやポロニウムのように金属と非金属の中間的性質を持つ。アスタチンはヨウ素のように甲状腺に蓄積すると思われている。また色は銀色で金属に近いと思われる。

また、常温では揮発するが、水溶液は安定しており、四塩化炭素によって水溶液からの抽出も可能である。

自然界にはアスタチン215、アスタチン217、アスタチン218、アスタチン219の存在が知られており、それ以外の同位体は人工放射性同位体である。アスタチンの人工放射性同位体の中で最も普通に作られるのはアスタチン210、アスタチン211である。

[編集] 用途

アスタチンは強い放射能と短い半減期(アスタチン210でも8.1時間しかない)のため、研究用以外に用途はない。

しかし、アスタチン211は細胞殺傷性の高エネルギーのα線を放出するため、癌の治療という用途に期待されている。現在はアスタチン211の運び屋となる比較的長い半減期を持つ放射性同位体が研究されている。

[編集] 同位体

詳細は「アスタチンの同位体」を参照

アスタチンは約30の同位体の存在が確認されている。しかし前文で記入したとおり安定同位体は存在せず半減期も短い。(アスタチン210でも8.1時間しかない) それらの質量数の範囲はアスタチン191からアスタチン223までの存在が確認されており、さらに23の核異性体が存在する。
その中で一番長い半減期を持つのがアスタチン210(半減期8.1時間)で、一番短い半減期を持つのはアスタチン213(半減期125ナノ)である。

[編集] アスタチン211

アスタチン211は7.2時間の半減期を持つ同位体である。セグレ等によりビスマス209に亜鉛70のアルファ粒子を当ててアスタチン211が作られた。現在は用途はないが、将来は放射線治療に使われると思われる。

[編集] 自然界での発生

アスタチンは壊変系列中の短寿命生成物として存在するため、鉱物の主成分とはならず、自然界では非常に稀な元素である。そして、アスタチンはすべての元素の中で地殻含有量が最も少ない元素で、ウラン100万個の原子の中にはアスタチンの原子は数個しか存在しない。

アスタチンはウラン系列の崩壊では ウラン238(α崩壊)→トリウム234(β崩壊)→プロトアクチニウム234(β崩壊)→ウラン234(α崩壊)→トリウム230(α崩壊) →ラジウム226(α崩壊)→ラドン222(α崩壊)→ポロニウム218(α崩壊)→214(β崩壊)、アスタチン218(β崩壊)→続

という風にポロニウム218のα崩壊の分岐点でアスタチン218(半減期1.6秒)が生じる。

また、アクチニウム系列の崩壊の際に、フランシウム223からアスタチン219(半減期56秒)が生じ、ポロニウム215(β崩壊)からアスタチン215(半減期0.001秒)が生じる。

ネプツニウム系列の崩壊の際に、フランシウム221からアスタチン217(半減期0.323秒)が生じる。


また人工ではビスマス209に亜鉛70のアルファ粒子を当ててアスタチン211が作られる。

アスタチンは酸性溶液から硫化水素によって沈殿し、電解によって分離することができる。

[編集] アスタチンの化合物

酸化数は-1価、1価、3価、5価、7価をとることがわかっている。うち、他のハロゲン同様-1価が最も安定である。

化合物は、フッ化水素(HF)、塩化水素(HCl)、臭化水素(HBr)、ヨウ化水素(HI)、と同じように化合物を作ることが知られている。知られている化合物の中では、-1価の化合物が最も多い。

  • アスタチン化水素(HAt)
性質はヨウ化水素に似ており、刺激臭を持つ有毒な気体と考えられている。

その他にもAtO、AtO3などの化合物も確認されている

[編集] 関連項目

ウィキメディア・コモンズ
1 元素周期表 18
1 H 2 13 14 15 16 17 He
2 Li Be B C N O F Ne
3 Na Mg 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 Al Si P S Cl Ar
4 K Ca Sc Ti V Cr Mn Fe Co Ni Cu Zn Ga Ge As Se Br Kr
5 Rb Sr Y Zr Nb Mo Tc Ru Rh Pd Ag Cd In Sn Sb Te I Xe
6 Cs Ba * Hf Ta W Re Os Ir Pt Au Hg Tl Pb Bi Po At Rn
7 Fr Ra ** Rf Db Sg Bh Hs Mt Ds Rg Cn Uut Uuq Uup Uuh Uus Uuo
8 ...
* La Ce Pr Nd Pm Sm Eu Gd Tb Dy Ho Er Tm Yb Lu
** Ac Th Pa U Np Pu Am Cm Bk Cf Es Fm Md No Lr

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