コミュニケーション - Wikipedia

コミュニケーション

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現代では端末を通じたやりとりも盛んに

コミュニケーション (漢: 交流 : Communication) とは、複数の人間動物などが、感情意思情報などを、受け取りあうこと、あるいは伝えあうこと。 表記のゆれ[1]として、「コミニュケーション」、「コミニケーション」があるが、「コミュニケーション」がより一般的に用いられている。

目次

[編集] 概説

コミュニケーションの定義は多種多様であるが、広義には、記号などの何らかの因子の移動を伴う、ある分けられる事象間の相互作用の過程を意味している。

コミュニケーションを発信と応答という観点から見た場合、ある個体のアクションに応じて別の個体にリアクションが生じた場合、両者の間にコミュニケーションが成立していることになる[2]。コミュニケーション行動の機能は、たんに情報の伝達にとどまらず、情動的な共感、さらには相手の行動の制御をも幅広く含んでいる[3]

コミュニケーションの成立は、そのための適切な発信行動が取られたというだけではなく、受け手が適切なシグナル・媒体に注意を向け情報を受信した上で、さらに的確な理解をしているかどうか、という点にもかかっている。記号の解釈にあたっては、相補的関係にあるコンテクスト(非言語的な文脈)とコード(言語的な約束)とが参照される[4]。定められたコードを参照するだけでは、メッセージが解読できないとき(たとえば子供のコミュニケーション)、コンテクストが参照され、受信者による推定が加わる事になる[5]

コミュニケーションによって、受け取られる、または伝えられる 情報の種類は、感情意思思考知識など、様々である。受け取るまたは伝える ための媒体としては、言葉表情ジェスチャー鳴き声分泌物質(フェロモン等)などが用いられている。動物の媒体[6]と人間の媒体を比較すると、人間の媒体には(身体の動作表情フェロモンなどの動物と共通の媒体に加えて)言語がある、という点が異なっている。

コミュニケーションは、その相互作用の結果として、ある種の等質性や共通性をもたらすことも少なくない。[7]人間の場合は特に、他者に対して自分の心の状態を伝えることで働きかけるだけでなく、他者から受け取った情報により、相手のの状態を読み取ったり共感したりすることも含まれる(他者理解)[8]

[編集] 経営のコミュニケーション

経営のコミュニケーションは「人、物、金、情報」といった経営資源の一つとして位置づけられる。その中心にマーケティング・コミュニケーションがある。従来マーケティングミックス4Pの一つ、「プロモーション」に代わって、最近マーケティングミックス4Cの一つとして「コミュニケーション」が注目されている。共生マーケティング企業の社会的責任顧客満足を重要視したもので、そのフレームワークに7Cs COMPASS MODELがあり、4C(Commodity(商品)、Cost(コスト)、Communication(コミュニケーション)、Channel(流通経路)の中のコミュニケーションをその中心に据えている。また、統合マーケティングコミュニケーションIMC)も、マーケティングの中のコミュニケーションとして位置付けられている。  

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[編集] 人間関係とコミュニケーション

イヌやネコも、イヌやネコなりにコミュニケーションをしているが、しかし人間みたいに、こまやかな関係をつくることはできない。「刎頚[9]の交わり」という言葉があるが、これは首を切られても悔いが無いような親しい友人関係のことである。このような言葉があるほどに、人間は親密になることも可能である。なぜ、このようなことが可能なのか。 それは、ひとつには人間が「ことば」を使えるからであり[10]、お互いに「わかる」ことができ、共感(empathy)を持つこと、共感することができるからである[11]

ひとりの人間の内部に発生している状態ときわめてよく似た状態がもうひとりの人間の内部に生ずる過程、それが共感である。例えば、誰かが「痛い」と言う。その「痛い」という言葉を聞いた時、聞いた人の内部ではひとつの過程が発生する。「痛い」という言葉によって表現されたからだの状態に似た状態を、聞き手はみずからの体験に即して想像する。聞き手はべつだんその部分に痛みを感じるわけではないが、「痛い」という言葉によって表現しようとしている身体の状態がどのような性質であるかを知っているのである[12]。また、共感はしばしば、生理的な次元でも起きる。例えば、母親と子供といったこまやかな関係においては、痛みはたんに想像上経験されるだけでなく、実際の生理的な痛みとして体験されることもある。子どもが「痛い」と言うたびに、母親もその部分が本当に痛くなったりするのである[13]。人は映画を見ている時など、登場人物が危機的な場面に陥るとハラハラしたり、胸がドキドキしたり(つまり心拍数が上がったり)、手に汗をにぎったりする。人間は、映画のなかの登場人物に自分自身を置き換えると言える。人間は「相手の身になる」能力を持っているのである[14][15]

ところで、ことばを用いた共感についてであるが、これは日常的に行われている平凡なことであるが、よくよく考察すると奇妙なものなのである。例えば、小説を読んでいるときの人間の心のうごきを分析してみると、前述のごとく、読者は作品のなかの登場人物の「身になって」物語を追う。これは平凡な現象である。だがしかし、よくよく分析すると、この物語とは何かというと、紙の上に点々と黒くしみついているインクのシミのあつまりにすぎぬ。人間はそれを文字という名で呼ぶが、物質的に言えば(実在という観点からは)、ただの紙とインクを見つめているだけなのである。例えば、仮に文字を知らない宇宙生物でもいて人間のやっていることを見たら、人間を珍奇な生物と思う可能性はある。なにしろ、紙の上のインクのシミを見て、ニヤニヤしたり、メソメソしているのだから[16]。つまり人間というのは、実在世界的世界の速記法として、記号の世界を泳ぐ能力を持っているのである。[17]

人間は記号によってうごく。そして人間同士は、記号を用いて互いに共感しあうことができる。共感の過程をコミュニケーションと呼ぶ[18]

共感がつみかさねられてゆけばゆくほど、人間関係は深くなってゆく。人間関係はコミュニケーションの累積だと言ってさしつかえない。また、お互いに記号を交換しあうことなしに成立する人間関係というのは、ほとんど想定できない。何度も往復する手紙、繰り返されるデートおしゃべり会議など、恋愛関係であれ、友人関係であれ、取引関係であれ、およそ人間関係というのは記号、言葉の交換を通じて成立しており、「ことばをかける」ということは人間関係の基本的な条件である[19]


[編集] 非言語コミュニケーション(NVC)

人間はコミュニケーションを行う時、言葉を使い互いの感情や意思を伝えあってもいるが、「目は口ほどにものをいう」といった諺にも示されているように、言葉よりも、顔の表情視線、身振りなどが、より重要な役割をになっていることがある。

日常的に人間は複数の非言語的手がかりを使いメッセージを伝達しあっている。これを非言語的コミュニケーション(nonverbal communication: NVC)という[20]。この非言語的なコミュニケーションは、意識して用いていることもあれば、無意識的に用いていることもある[21]

顔の表情、顔色、視線、身振り、手振り、体の姿勢、相手との物理的な距離の置き方などによって、人間は非言語的コミュニケーションを行っている[22]

[編集] コミュニケーションの難しさ

人間は、いくらことばをたくさん使っても、理解しあうことが難しい。対話は、人間の内部で起きているからである[23]

ひとりの人間の内部には"もうひとりの自分"がいる。それは別の表現でいえば、"とりこまれた他人"ということでもある。ふたりの人間のあいだで進行しているようにみえるコミュニケーションは、実は、ひとりの人間の内部でのコミュニケーションでもある。ある学者は、この人間内部のコミュニケーションを「個体内コミュニケーション Intrapersonal communication」と呼んで、「対人的コミュニケーション Interpersonal communication」と区別した[24]

個体内コミュニケーションがうまくいっていない例をひとつ挙げると、ワンマン的な社会関係、社会学者が言うところの「権威主義」的な社会では、ワンマンは"もうひとりの自分"を持っていないので「理解」能力のない人と呼ばれる。多数の人は、"もうひとりの自分"におしひしがれてしまっている。わからずやの方には、なんらかの自己満足があるものの、ハイハイと言っている側の人間には何の喜びもない[25]

人間関係」も参照

[編集] 動物のコミュニケーション

詳細は「動物のコミュニケーション」を参照

動物のコミュニケーションとはある個体の行動で、現在あるいは将来に他の個体の行動に影響を及ぼす物と定義されている。動物のコミュニケーションは種に共通しているが固定的ではなく、発信者の置かれた状況によって柔軟に変化する。またコミュニケーション信号のやりとりは同種間だけでなく異種間でも行われる。

コミュニケーション信号が交換されるとき、それは双方がそのやりとりから利益を受け取っていることを意味する。別種間、特に利害が相反する捕食者と被食者が、コミュニケーションによってどのように利益を得ているかは激しい議論がある。

[編集] 分類

コミュニケーションは様々に分類が可能である。言語/非言語で分類すれば次のようになる。

用いられる感覚器で分類すれば次のようになる。

[編集] 語源

  • 英語:communication = ラテン語:communis ( common, public, 共通の) communio(交わり, comm共に unio一致)+ munitare(舗装する, 通行可能にする)

[編集] 参考文献

  • 加藤秀俊『人間関係 理解と誤解』中公新書、1966年
  • 高橋正臣、秋山俊夫、鶴元春、上野徳美『人間関係の心理と臨床』北大路書房、1995年 
  • あがさクリスマス『図書館のすぐれちゃん』真珠書院、2007年。

[編集] 出典 脚注

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  1. ^ カタカナ語表記にはつづり発音という二面性を持つため統一が難しく、表記がゆれることも多い。
  2. ^ 『心理学』東京大学出版会 ISBN 4130120417
  3. ^ 『心理学』東京大学出版会 ISBN 4130120417
  4. ^ 池上嘉彦ほか『文化記号論への招待』有斐閣1983 ISBN 464102345X
  5. ^ 脳科学では、言語的な理解を主に担っている左大脳半球に障害を負ったウェルニッケ失語症の人々は、語られたことの意味を理解できない反面、それがどのように 語られたかという非言語的な理解(またそれによる他者の感情の理解)では、障害を負っていない人々よりも優れた理解を示す。これは、右大脳半球が主に非言語的な理解を担っていることによると考えられている。
  6. ^ 動物行動学では、相手の本能行動に影響を与えるための特定の信号は「リリーサー」ないし「解発刺激」と呼ばれ、コミュニケーションの手段として機能するP.J.B. スレーター(1994)『動物行動学入門』岩波書店。
  7. ^ そもそもコミュニケーション(Communication)という語は、ラテン語のコムニカチオ(communicatio)に由来し、「分かち合うこと」を意味するものである。
  8. ^ 他者理解の困難な自閉症の子どもは、ポテトチップスの筒の中にアイスバーが入っていることを知らされても、他の子どもであればその筒の中にはポテトチップスが入っていると答えるはずだ、ということが推測できないことがある(サリー・アン課題も参照)。
  9. ^ ふんけい
  10. ^ 『人間関係 理解と誤解』p.64
  11. ^ 『人間関係 理解と誤解』p.65
  12. ^ 『人間関係 理解と誤解』p.66
  13. ^ 『人間関係 理解と誤解』p.66
  14. ^ 『人間関係 理解と誤解』p.66
  15. ^ 関連項目 -- 心の理論自閉症
  16. ^ 『人間関係 理解と誤解』p.71
  17. ^ ここで言う記号とは何かと言うと、C・モリスの定義のように「あるモノが眼のまえに存在していないにもかかわらず、それが存在しているかのような反応をおこさせる刺激」ということである。(『人間関係 理解と誤解』p.71)
  18. ^ 『人間関係 理解と誤解』p.74
  19. ^ 『人間関係 理解と誤解』p.76
  20. ^ 『人間関係の心理と臨床』p.22
  21. ^ 『人間関係の心理と臨床』p.22
  22. ^ 『人間関係の心理と臨床』p.25-27
  23. ^ 『人間関係 理解と誤解』p.82
  24. ^ 『人間関係 理解と誤解』p.83
  25. ^ 『人間関係 理解と誤解』p.85

[編集] 関連理論

[編集] 関連項目


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