放射性物質 - Wikipedia

放射性物質

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放射性物質(ほうしゃせいぶっしつ)とは、放射能を持つ物質の総称で、ウランプルトニウムトリウムのような放射性元素もしくは放射性同位体、外部からの放射線にさらされることにより核反応を起こし放射性同位体となった(放射化された)物質を指す。

目次

[編集] 半減期

放射性物質は時間とともに崩壊し、最終的には放射能を持たない安定な同位体となる。その期間を示す指標として半減期という値を用いる。半減期は核種により異なり、1マイクロに満たないものから、ビスマス209の1900年に及ぶものがある。同じ元素()でも、質量数55では2.73年、質量数61は5.98秒のように異なる。

[編集] 自然の放射性物質

核燃料核兵器の製造や、加速器を用いて人工元素を合成することなどで人為的に取り扱われるものばかりが放射性物質ではない。

太陽恒星から降り注ぐ宇宙線は、大気に含まれる原子を放射化する。例えば、炭素14は、空気中の窒素原子と宇宙からの中性子線により自然に生成される。

自然界には多種多様の放射性物質が存在し、そのうちのいくつかは生物に取り込まれている。土壌に含まれている放射性物質からは、その地に生息する生物は継続的に被曝している。

[編集] 放射性物質の管理

人為的に発生させた放射性物質で被曝の恐れがある場所は放射線管理区域に指定されて、厳密に管理される。

[編集] 放射性物質の利用

自然環境に含まれる放射性物質の含有比によって年代測定を行うことができる。生物の必須元素である炭素14やカリウム40などがその指標として計測される。

[編集] 放射性物質の危険性

[編集] 核爆発

核爆発を引き起こすことは簡単にできないので、原子爆弾のイメージから放射性物質がたちまち核爆発を起こすと恐れる必要はない。

[編集] 臨界事故

東海村JCO臨界事故のように、放射性物質が核分裂反応の連鎖を起こす臨界状態になると、通常の状態よりも強力な放射線を出して人を殺傷する危険性がある。臨界になるための条件を臨界条件といい、主に放射性物質の核種質量濃度、形状と、その周囲の状態で決められる。臨界状態にならないように管理することを、臨界管理といい質量管理、濃度管理、形状管理が行われている。

人為的な事故だけでなく、天然でもオクロの天然原子炉で臨界状態になったことが知られている。

[編集] 放射線被曝

詳細は「被曝」を参照

放射性物質が発見されたときには、放射線被曝が人体にどのような損傷を与えるかが知られていなかったために、キュリー夫妻のような初期の研究者は放射線障害に苦しみ白血病になった。

放射線のうち、アルファ線ベータ線に関しては特別な技術を用いなくても容易に遮蔽することができるが、ガンマ線X線中性子線は物質を透過する能力が高いため、できるだけ生態系に影響を与えない配慮が求められている。その具体的な方法は、放射線が十分に減衰するだけの間隔と遮蔽を取ることである。

放射性物質を体内に取り込んでしまった場合には間隔と遮蔽を取ることが不可能なので、内部被曝はすべての放射線が影響を及ぼす。特にアルファ線は放射線荷重係数が大きく人体への影響も甚大である。

また、放射壊変に伴ってニュートリノなどの素粒子が放射されるが、これらは物質をほぼ無限に透過する性質があるものの物質に対しての影響が実質的にないため、この種の問題の際は無視してよいものとされる。

[編集] 脚注

  1. ^ 岩波「理化学辞典」第5版
  2. ^ IAEA では "nuclear material" を "Any source material or special fissionable material" と定義している。IAEA Safeguards Glossary 4.1 (pdf)

[編集] 関連項目



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