風疹 - Wikipedia

風疹

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風疹ウイルス

風疹(ふうしん、: Rubella)は、ウイルス感染症の一種。

一般に日本では三日はしかとしても知られ、英語では「German measles(ドイツはしか)」とも呼ばれている。風疹にかかった人は免疫ができ、二度とかからないといわれるが、まれに再感染の事例はある。かつて、6〜9年ごとに大きな流行があり多数の感染がみられたが1996年以降、大きな流行は起きていない。伝染力は水痘麻疹(はしか)より弱い。

目次

[編集] 原因

風疹ウイルスによる飛沫感染。感染した人との密接な接触でも感染する。感染力は発疹の発症前1週間~発疹消滅後1週間。[1] トガウイルス科ルビウイルス属、直径50~70nmの一本鎖RNAウイルス。正十二面体のカプシド構造を有する。

[編集] 症状

[編集] 臨床症状

風疹患者の紅斑
先天性風疹症候群の一つ・白内障になった新生児の眼

鼻・咽頭部の粘膜に付着、侵入し増殖する。一般的に予後は良好であるが、後述のように重篤な合併症を引き起こす場合がある。

  • 潜伏期間は2~3週。初期症状は鼻水、せき、痛みのないバラ色の斑点が口蓋にできる。典型的な3症状である紅色斑丘疹、発熱、頸部リンパ節腫脹が現れない場合、溶血性レンサ球菌による発疹、伝染性紅斑などと識別するため病原診断を行うことがある。
  • 特に顔が赤く頚部や体幹より癒合性のない点状の紅斑(発疹)が広がり、多くは 3日程度で消えるが色素沈着を残す場合もある。
  • 発症者の約25~50%に、38~39度前後の発熱が3日程度。
  • 耳介後部、後頭部、頚部のリンパ節の腫れ。発疹解消後、1ヶ月程度続く場合もある。
  • 眼球結膜の軽度充血や、肝機能障害が見られる場合がある。

[編集] 病原診断

  • ウイルスの分離が基本。しかし通常は行われず、保険適用されない。[2] 一般的には、保険適用される血清診断が行われる。

[編集] 合併症

関節炎血小板減少性紫斑病(1/3,000~5,000人)[2]を合併する可能性があるほか、妊婦の妊娠初期の感染は胎児に先天性風疹症候群を引き起こす。また、急性脳炎起こす(1/4,000~6,000人)[2]ことがあり、極めてまれに重篤な状態に陥る。

[編集] 先天性風疹症候群

先天性風疹症候群(congenital rubella syndrome;CRS)とは、妊娠初期に妊婦が風疹に感染することによって、新生児にさまざまな奇形や障害をもたらす症候群のことである。1941年にグレッグによって新生児に白内障心奇形が発生したと初めて報告された。成人でも15%程度の無症状感染者があるので、母親が無症状であってもCRS は発生し得る。[3] 最後の全国規模の風疹流行の1993年以降は、CRS の発生数も対応して減少。妊娠の初期、特に3カ月以内に、ある量以上のウィルス増殖が有れば、CRS を発症すると考えられる。[3] 2~16週位の間で早いほど起こりやすい。 CRS の診断方法は、症状、ウイルス遺伝子検出以外に、IgM 抗体は胎盤通過をしないので臍帯血や胎児血からの風疹IgM 抗体の検出が有れば感染の証拠である。 出生前に感染した乳児は、出生後数ヶ月感染力を持ち続ける。[1] 典型的な三大症状は、心奇形。聴力障害として難聴。眼の異常として白内障

[編集] 先天性症状

[編集] 注意点

妊娠21週以降であれば風疹に感染してもCRSのリスクは低い。そのため、妊娠後半期であれば風疹に感染したからといって子供をあきらめる必要はない。通常は妊娠は継続される。

[編集] ワクチン接種による予防

小児期に予防接種が行われている。定期接種ではあるが、風疹の予防接種をしていない人も多い。以前は中学2年生に接種が行われており、特に1979年4月2日1987年10月1日に産まれた人は法律の変わり目の時期に中学校時代を過ごしているため、予防接種を受けていない人が多い。但し自治体によっては移行期間を設けて、法律の変わり目に生まれた人は従来どおりの接種時期でも受けることが出来るようにしたところもある。予防接種の徹底したアメリカ等では日本人の入国に際して風疹の予防接種を行う指導がなされていたりする。なお、アメリカの医学書では日本や日本人は風疹の感染源として説明されている程である。

妊娠可能年齢の女性で風疹抗体が無い場合、ワクチン接種はCRSを予防する観点からも強く推奨されているが、妊娠中のワクチン接種は避ける。ワクチン接種後は2ヶ月間の避妊が必要。2006年4月以降、新規にワクチンを接種する1歳以上2歳未満の幼児からは麻疹・風疹混合ワクチンを接種することとなった。授乳中の母親がワクチン接種を受けた場合、乳を飲んでいる赤ちゃんに、ワクチン・ウイルスが感染し赤い発疹が出る事があるが、重い合併症は起こさない。[4]

[編集] 関連法規

  • 感染症法の5類感染症に指定。発疹がおさまるまで出席停止となる。(2008年1月1日から麻疹と風疹は、それぞれ全数把握疾患に変更)[5]
  • 学校保健安全法による第2種学校感染症に指定。
  • 先天性風疹症候群は、第4類感染症の全数届出疾患。

[編集] 関連

[編集] 脚注

ウィキメディア・コモンズ
  1. ^ a b メルクマニュアル家庭版
  2. ^ a b c 風疹 国立感染症研究所
  3. ^ a b 先天性風疹症候群 2000年第 7週
  4. ^ 風疹について横浜市衛生研究所感染症・疫学情報課
  5. ^ 麻疹・風疹の全数把握について(ポスター)

[編集] 外部リンク


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